淫乱仕様。
「なぁ、なんでバイキンってあんなに痩せてるんだ?」
「え?」
お前のせいじゃないのか?そう言いたげなカレーパンマンの訝しむような目。
アンパンマンをそれをするりとかわし「どうだろうねぇ〜」とおざないな返事をした。
それが逆にカレーパンマンの神経を逆なでたのか、カレーパンマンはドンッ!と机を叩き
「と・に・か・く!!あいつがふらふらしてるのはお前のせいだからお前がなんとかしろ!」
びしりと指を突き立ててアンパンマンにそう言い放った。
普段なら「うん、そうだね」と全く深く考えないまま返事をしてその場を収めるアンパンマンだが、今回はぴこりーんといい考えが浮かんで人知れずにんまりとする。
「バイキンマンが痩せてるのは断じて僕のせいではないけれど、僕はみんなの正義の味方だからなんとかしてみるよ」
「そうだ、なんとかしてやれよっ」
そのまま、パン工場から飛んでいく正義の味方をカレーパンマンは見送り、
(友達とはいえ、敵の体を案じるなんて俺ってなんていいやつ…。)とある意味自己満足な爽快感に酔いしれていた。
何故カレーパンマンがこんなお節介をしなければならないと思ったのかというと、
最近パン工場にパンを買いにくるバイキンマン(みんな気づいているが、一応変装しているのでお客さん扱い)の目が泣きはらしていたり、
頬がげっそりとしてやつれて見えたり、
カレーパンマンがどうしたんだと尋ねるとくすんくすん泣き出したり、
その上理由を問いただしても一向に口を割らないところらへんが何か深刻な問題を抱えているようにしか見えないのだ。
もちろん、それはアンパンマン関係だとカレーパンマンは見抜いていた。
今のバイキンマンは、
主人の暴力は誰にも相談できないんです…。
といった追い詰められた若妻のような、そんな感じ?
そこまで考えて、失笑し、まさかそんなことはないと思い直すが、
パンから襲われている者同士カレーパンはバイキンマンに親近感が沸いてしまうのだ。
(良かったな!バイキン…!!)
一人頷いて、機嫌良くお散歩に出かけたカレーパンマンは、自分が何をしでかしたかまだ気づいていない。
実際、バイキンマンは痩せている。
貧相と言ってもいいくらいだ。
幼い体は、栄養が行き届いていないようで、発育は悪い。
それなのに、アンパンマンを誘ってやまないのだ。
アンパンマンは愛しいあの子の顔を浮かべて一人にこにこして空を飛んでいた。
ばたんっ。
「ひっ…」
ラボの窓が突然開いて、そこから招かざる客がよっこらせとばかりに室内へ入ってくる。
「なっ…!」
その訪問者を見てバイキンマンは試験管を取り落としそうになった。
「やぁバイキンマン。相変わらず元気そうじゃないね」
いきなり現れてなんなのだ!!勝手に入ってくるなっていつもいってんだろーが!!今日は何のようなのだ!!
言いたいことがぐるぐる頭を回ってバイキンマンは言葉に詰まる。
その間にアンパンマンはすばやくバイキンマンを腕に収め、首筋に口付けた。
「ひぃっ」
バイキンマンが身を強張らせて小さく悲鳴を上げる。
ガシャン、とガラスの割れる音がした。新しい試験管がまたダメになってしまった。
そんなことはお構いナシに、アンパンマンはバイキンマンの体を触り始める。
「やめ…っ!!」
抵抗が無意味だと、バイキンマンは知っている。
しかし、そうしないとアンパンマンにいいように扱われて痛い目にあうのは目に見えているのだ。
今日こそは追い返してやるのだ…!!
そう心に誓ったバイキンマンはアンパンマンの腕の中で暴れようと、ぐっと手に力を込めた。
と、その時
「バイキンマンが痩せてて不健康そうだから、今日は栄養のあるものをあげに来たんだ」
「えっ」
突然の、アンパンマンの優しい声。
バイキンマンは肩すかしをくらって、まぬけな顔してアンパンマンの顔を見上げた。
すると、それを見計らったかのように唇にちゅっと軽い口付けをされてしまう。
「おいっ…!」
やっぱりコイツはっ!再度身の危険を感じたバイキンマンは、アンパンマンの体を押しのけようと腕をつっぱる。
するとアンパンマンはあっさりその腕を解き、
「はい、ハチミツ」
ポケットから取り出される小さなピンを取り出した。
その中にはパンに塗るとおいしそうな黄色いハチミツらしきものがたぷたぷ入っている。
「う、うん…??」
くれるのか?それ、まじでくれるのか?
飽食の時代だというのに慢性的な飢餓(カビルンルンのごはんとか、ドキンちゃんの洋服代とかのせいで)を抱えているバイキン城の家計にとっては嬉しいことではある。
ただ、それをくれるのが目の前の信用ならない正義の味方ということがバイキンマンを躊躇させる。
それを知ってか知らずか、アンパンマンは限りなく優しい口調で
「バイキンマンが最近元気ないみたいだから、心配してミルクとハチミツを持ってきたんだよ」
バイキンマンの頬に手を添える。
「心配…?俺様が…?」
まさか。そんなこと。嘘付け。
…でも、本当に?
他人に心配してもらうのは、そりゃ、すごく嬉しい。
そういったことに多少の飢えを感じているバイキンマンにとって、悔しいが顔が緩むのを認めざるをえなかった。
「俺様だって、お前が元気なくなると倒し甲斐がなくなって嫌なのだ」
最後の防波堤としてキッと睨みつけながらそう言うと、アンパンマンは苦笑して
「可愛いことを言うね…」
バイキンマンの唇にキスを落とした。
バイキンマンがそれを拒んだようには見えなかった。
「で、早速ハチミツを食べようか」
「ん?あぁ…何かにつけるのか?クラッカーとかだったら少しは残って」
「いや、そのまま食べようよ」
アンパンマンは謎に言葉を吐き、ビンの蓋を開けた。
人差し指を突っ込み、指にハチミツを絡みつかせバイキンマンの目の前に差し出す。
「舐めて」
「はぁっ!?」
馬鹿かお前はー!!そう叫びそうになったが、とろとろと零れるハチミツに罪はない。
「うー…」
もったいない、という貧乏性が勝って、バイキンマンはアンパンマンの指に舌を這わせ始めた。
(なんか…これ…変な感じ)
バイキンマンは襲ってくる羞恥に耐えつつ、零れゆくハチミツを舐め取っていく。
「全部舐め終わったかな?」
指のハチミツは程なくしてすべてなくなった。
「じゃあ次は…」
アンパンマンの目が楽しげに細められる。
「いや、もうなんかいらないのだ。ははっ、ちょっとおなか一杯になってきたかなぁ〜?なんて…」
何か変だ。
と気づき始めたバイキンマンは冷や汗をかきつつじりじりと後退しはじめた。
「遠慮しなくていいよ?でも、上のお口で食べれないのなら…」
「ぎゃっ」
両手首をつかまれ、ラボの床に押し倒される。
その際にバイキンマンは後頭部をゴツンと床に打ち付けてしまった。
「下のお口に食べさせようか…?」
痛さで顔をしかめるバイキンマンに、アンパンマンのねっとりとした言葉が絡みつく。
次の瞬間、唇を奪われて「うわぁ!」と叫び声を上げそうになったら、その隙間から舌が侵入してきて、口内を犯される。
「――ぅっ!むーっ」
やっと唇が離れると
「…バイキンマンっておいしい」
そう言ってアンパンマンはニヤリ。
「馬鹿っ!それはさっきのハチミツだぁっ」
バイキンマンが暴れると、アンパンマンはまたバイキンマンに口付け、長い長いキスをする。
巧みなキスはバイキンマンを骨抜きにするのにそう時間はかからなくて。
「んっ…あぁっ」
うまいディープキスのせいで、本当に愛情があるのではないかと勘違いしてしまいそうになる。
「愛してる」
バイキンマンの心の中が読めたのか、アンパンマンがバイキンマンに向かって囁いた。
バイキンマンは突然のことにびっくりしてアンパンマンの顔をまじまじと見てしまう。
「嘘付け馬鹿!」と、怒鳴れたらどんなに楽だろう。
でも、バイキンマンにはそれが出来ない。
本気で嫌がることも、本気で殴ることも。
嘘でも魔法の言葉を言われれば力が抜けて言いなりになってしまう。
「愛してるよ」
甘い言葉が神経を麻痺させた。
「ぃや…っ」
下肢の衣服を取り払われ、足を広げさせられる。
秘部が外気にさらされ、バイキンマンの下腹に不自然に力が入る。
無意識に閉じようとする両足をアンパンマンはさらに力を込めて開けさせた。
「何回犯してもまだ綺麗だね。もっと酷い方がいいかな?」
そんなことを楽しげに言うアンパンマン。
その目はバイキンマンの可憐な秘部を、絡みつくような目線で視姦する。
まだまだピンク色で、幼くて、穢れを知らないような可愛いソコ。
花芯は少し反応を示して、蕾はつつましく閉じられたままこれから弄られることに怯えている。
「…っ」
アンパンマンに見られているというだけでバイキンマンの心臓は苦しくなり、全身がじっとりと汗ばんできてしまった。
「感じてるんだね」
「違うっ!」
咄嗟に反論してしまったが、逆にアンパンマンを怒らせてしまったのではないかという不安がバイキンマンの中に生まれた。
アンパンマンを怒らせて、痛い目に会わなかったことはないのだ。
しかし、バイキンマンの心配は思い過ごしのようだった。
アンパンマンは別段痛いことはしそうにない。
そのかわり、さっきからバイキンマンの足の間で何かしているようではある。
「や…!なにっ…?」
刹那、どろり、と大切な部分に感じる奇妙な感触。
「ハチミツ」
アンパンマンはにっこり笑ってバイキンマンの蕾に指を這わせた。
「な…っ!」
何やってんだお前!!
バイキンマンがそう叫ぼうとした瞬間、蕾に宛がわれていた指が動きだしつつましく閉じていた入り口の浅いところに侵入する。
「やぁっ!」
(いつもはこんなことしないのに…っ!)
それはゆっくりと焦らすように、もしくは丹念に慣らしてバイキンマンに痛い思いをさせないようにと、ゆるゆると穴の入り口か解していく。
しかし、今までの経歴からいって後者ではないとバイキンマンは思った。
なんて厭らしい手管なんだ、とバイキンマンは思う。
バイキンマンを追い上げるつもりなら、こんなやり方しなくていいのに。
なにより、
バイキンマンをただの性欲処理(もしくはそれ以下)くらいにしか思っていないくせに、
大切に扱っているようなアンパンマンの態度が気に入らない。
(お前なんか嫌いだ…っ)
バイキンマンはぎゅっと目を瞑ってそっぽを向いた。
目を閉じても、バイキンマンと交わるために準備を施している生々しい音は、バイキンマンの耳を侵す。
「痛くない?」
アンパンマンがバイキンマンに優しく訊ねた。
事実、極力傷つけないようにとアンパンマンなりに配慮したのだ。
それなのにバイキンマンは意地を張ってアンパンマンを見ようとはしない。
アンパンマンは氷のような笑みを浮かべ、バイキンマンの顎を掴み、もう一度訊いた。
「い・た・い・の?」
「…痛くは、ないっ」
それを聞いてアンパンマンはにっこりと笑った。
「ひぃ…あっ」
アンパンマンの長い指を二本咥えさせられて、その指がバイキンマンの蕾を奥から広げさせる。
そして、その広がった口に注がれるのは甘い香りを放つハチミツ。
「や、やぁ!やめてっ!」
体内に流れ込む、精液にも似た感触にバイキンマンは体を震わせる。
「もう十分濡れたかな」
ぐちゅ、と無慈悲に指で奥まで貫かれるバイキンマンの穴。
「あぁっ」
アンパンマンは検査みたいにバイキンマンの中を掻き回した。
「ぃあぁぁ――っ!!」
痛みはなかった。ただ、強烈な刺激と、体の奥に生まれる甘酸っぱくて切ない感覚。
「ミルクもココにあげるんだよ。下のお口に…」
栄養をあげようね、とアンパンマンは言う。
そしてバイキンマンの濡れそぼった入り口に、自分の熱く高ぶった雄を押し付けた。
「待って!」と、バイキンマンが言う前に、狭い入り口はアンパンマンの先端の咥えさせられていた。
「や、あっ、あ、あ、あ、あぁぁ――っ!!」
ずっ…と熱い肉塊が入り口を広げて押し入ってくる。
ゆっくりゆっくり、バイキンマンの様子を見ながら侵入してくるアンパンマン。
バイキンマンは嬌声を上げながら雄々しいアンパンマン自身を受け入れる。
バイキンマンの愛らしい蕾が全てを飲み込んだ時、バイキンマンは息も絶え絶えで四肢を投げ出しアンパンマンを虚ろな目をして見上げていた。
潤んだ瞳、桃色に色付く薄い唇、胸の突起は顕著に立ち上がり、その下の細い腰は時折ひくんと震える。
そしてその先には…。羞恥に耐えながらも、秘部をあらわにするため大きく広げられた足。
その間には可憐な形をした花芯がハチミツよりも甘そうな蜜を滴らせて蕾の周りを濡らしている。
アンパンマンはふっと口元に笑みを浮かべた。
なにもかもが淫らで無垢、卑猥で純粋。それがアンパンマンをおかしくさせる。
やっぱり、愛しい。とアンパンマンは思った。
「は…、はぁ…っ…ん」
抵抗を全くしないバイキンマンの手をさらに拘束して、アンパンマンはバイキンマンにキスをする。
それすらも感じてしまうのか、バイキンマンはねだるような目でアンパンマンを見つめる。
ドクン、とアンパンマンの雄が脈打った。それはバイキンマンにも分かっただろう。
「いくよ、バイキンマン」
バイキンマンの返事を待たずに、抜差しを開始する。
ずちゅ、ずりゅっと粘着質な音がラボに響き始めた。
「やぁん!あぁっ!いぁんっ」
アンパンマンが突き上げる度に聞こえる切なげな嬌声。
それには苦痛の意味など小指の欠片ほども含まれていなくて
「気持ちイイ?」
アンパンマンが問うと、バイキンマンは涙を流しながらコクコクと頷いた。
目先の快楽に溺れたバイキンマンは扱いやすくていいと、アンパンマンは思った。
「素直なのは良いことだよ」
アンパンマンがからかいの意味も込めて笑いかけると、
無意識だろうかバイキンマンは目を細めてアンパンマンに笑みを返したような気がした。
まさか、褒められたのだと解釈したのだろうか。それは全くの勘違いだというのに。
アンパンマンが内心苦笑を浮かべて、更に腰を打ち付けるスピードを上げると
「や、いゃぁっ、も…イっちゃ…――っっ!!」
バイキンマンが大きく震えて、一際甲高い声を上げた。
「…ぁ、はぁ、はぁ…っ」
ぐったりとラボの床で伸びるバイキンマン。
アンパンマンは予告なしに、蕾から自身を引き抜いた。
「ほら、こんなに沢山あげてるんだから、全部飲まないとダメだよ?」
バイキンマンの後孔から、どろりと白い液体が流れ出てくる。
「こんなに残して、バイキンマンは悪い子だね」
抗う気力も体力もないバイキンマンはアンパンマンに足首を掴まれて、がばっと持ち上げられた。
腰が浮いた状態になって、入り口付近まで流れ出ていたアンパンマンの残滓がバイキンマンの奥に再度流れ込んでくる。
「やぁ…っ、あぁ…」
体のすみからすみまでアンパンマンに犯され弄られ染め上げられてしまったような感覚。
バイキンマンの目じりから、溜まっていた涙が零れる。
そんなバイキンマンを見て、アンパンマンは人知れずにやりと笑った。
「でも、こんなにヤってあげてるのに、どうして子供できないんだろうね」
がらりと雰囲気が変わった、アンパンマンの明るい口調。
そんなものできてたまるか!…なんて、今のバイキンマンに言えるはずがない。
「妊娠するまで毎日種付けしてあげようか?」
○▲×$――っ!!????
逃げ出そうとしたバイキンマンの足首を捕らえ、そのまま引き倒し尻を高く掲げた獣のポーズをとらせる。
「いやぁ!もう無理…っ!たすけ…っ!」
アンパンマンはバイキンマンの上に覆いかぶさるようにして、アンパンマンはもう一度バイキンマンの狭くて熱い内部に自身を埋め込んだ。
「―――っ!!!」
「あんっ、やぁっ、む、り…ねがっ…」
「そんなこと言ってココをこんなにしているのに?」
くすりと笑うアンパンマン。
もちろんそのまま続行させる。
バイキンマンがそろそろ本格的に泣き叫び始めたが、まだ大丈夫だろうとアンパンマンは深く考えなかった。
「中は…なかはやぁぁ――っ!!」
二度目の受精。バイキンマンに辛くないはずはなかった。
「…ひぁっ、あっ…こわれちゃ…っ」
三度目。なんだかバイキンマンの元気がなくなってきた。
泣き叫ぶことはやめ、最早懇願になっている。
ある程度アンパンマンも満足したので、もう少ししたら解放してやろうと思った。
最後の最後に、もう一度だけ、バイキンマンの中にこれでもかというほど愛を注いであげた。
「よく頑張ったね」
「…っく、…ひっ…ぇぐっ」
そっと、バイキンマンの頭に手を置くアンパンマン。
バイキンマンはそれをいやいやして振り払う。
「大っっっ嫌い!」
嗚咽を上げながらバイキンマンはアンパンマンを睨みつけた。
アンパンマンは目を丸くして固まってしまう。
少しヤリすぎたかな…と思いなおす。
(俺様死ぬかと思った…!!本当に死ぬかと思った…っ!!)
事実、バイキンマンにしたら、とんでもない行為だったのだ。
なにせ腰が痛くて立ち上がれない。
この後、シャワーを浴びて着替えをして、ドキンちゃんのためにご飯を作らないといけないのに。
掃除もしないといけないのに。
「…ぅっ、あ…」
テーブルの端に手をかけて無理やり立ち上がろうと腰を浮かせたら、先刻めちゃくちゃに衝かれていた後孔からどろりとアンパンマンの残滓が流れ出し、その感覚にバイキンマンはまた嗚咽を漏らした。
「ご、ごめんね…」
その様子を見て流石に憐れだと思ったのか、アンパンマンはバイキンマンを抱き上げてラボから出ようとする。
「もう…無理、って言った、のに…!!」
嫌って言ったのに!やめてって言ったのに!
バイキンマンは最後の力を振り絞って暴れた。アンパンマンは流石に困ったのかバイキンマンのほっぺたにキスをし
「アフターケアもするから」
バイキンマンの耳元ですまなさそうに言う。
それだけでバイキンマンはむくれながらも少し大人しくなった。
まぁ、今回は素直に謝ったので…いいか。
と思ってみたり。これは惚れたものの弱みというものなのだろう。
バイキンマン自身は決して認めようとしないだが。
「何か出来ることがあればやるよ」
「ふん…っ」
バイキンマンはまだ怒っているフリをしたが、どうせなら掃除も洗濯も料理もやってもらおうかなぁなどと企んでいた。
バイキンマンは少し逞しくなった。
すると、
「お風呂に入って中を綺麗にしようか」
「……………え?」
いいことを思いついたかのように言うアンパンマン。
「責任取ってお湯で丁寧に、ね?」
そうにっこりと笑うが、バイキンマンの顔は血の気が下がり、ガタガタは震えだす。
けれどそんなことお構いなしに、風呂場へ直行する正義の味方。
「もし妊娠してたら、僕は全然OKだから!」
その後、バイキンマンの絶叫が風呂場から響くことになる。
後日。
「おいバイキン、お前また痩せたんじゃねーか?」
「……………」
久しぶりに会ったカレーパンマンに、そんなことを言われたバイキンマンだった。
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